当院における早期治療について (既製品ムーシールドによる) ごんどう矯正歯科 権藤総一郎 ごんどう耳鼻咽喉科 権藤 久次郎 一般歯科医である父の仕事を横目に矯正学講座に入局。父が日々、一本の歯でも無理して残すことに勢力を傾けているのと矯正科で学ぶ“矯正治療の方針”とのギャップを埋めるがごとく、非抜歯の重要性を認識しそれらをふまえた上での矯正治療を学ぶ。その後、角の形状記憶合金ワイヤー、MEAWなどとの出会いにより非抜歯及び非手術を積極的に行いそれらの治療方法の限界を模索。その間、口呼吸と歯列変形との関係をおぼろげながらに認識し実弟を耳鼻咽喉科入局へと誘導。(現在、隣町にて開業)結果的に近隣耳鼻咽喉科医とコミュニケーションをとりながら口呼吸の改善をするための矯正治療を行っている。現在、アレルギー性鼻炎との関係についてデータを収集中。その結果、下鼻甲介の腫脹が歯列への悪影響を及ぼすことが推測されている。今後ますます増えるであろうアレルギー体質に対し、隣接医学の助けなしには治療を行えないことを痛感している。我々、歯科医ができることとはその対策の一端を担うため一刻も早く我々領域の問題の改善に努めるべきだと思う。それが早期治療であることはいうまでもない。また、呼吸方法の早期改善のために簡素な装置の開発を試みるも実用化には至らず、発売当初からムーシールドのお世話になっている次第である。呼吸の改善が低位舌の改善につながり歯列の変形を予防することを念頭に置き“呼吸を制するものが咬合を制する”をモットーに日々診療を行っている。